唐突な話だが Zロリたちは今 強大な力を持った魔法使いとの決戦を迎えていた。
魔法使いはZロリたちなど魔法の前には赤子同然だと思っているのだが、
Zロリは不敵な笑みを浮かべていた。
「いい気になるんじゃないぜ。魔法にだって弱点があることくらい、おれさまちゃんと調べてあるんだからな!」
自信満々なZロリの横で Gオンは張りつめた気持ちで魔法使いをじっと見据えていた。
昨夜 城に突然Zロリが現れて、こう言ったのだ。
「Gオン おまえが必要なんだ。おれさまに力をかしてくれないか」
こんなうれしい誘いがあるだろうか。あの隕石騒動の時にもZロリに協力したが、
今回はZロリからの要請とは…夢のようだ。
きっと彼の期待にこたえてみせる。
足元では Zロリとの間に入った邪魔ものに 双子がちょっとふくれていたが、
そんなこと 気にしている場合ではなかった。
魔法使いとの勝負には集中力が鍵となるのだ。
魔法使いが呪文の詠唱に向けて気を高めている。びりびりと全身の毛が逆立つようだ。
Gオンは考えていた。 おそらくZロリの作戦はこうだろう。
Zロリと双子でおなら攻撃や笑わせ攻撃などをして 魔法使いの気を散らし、
呪文に集中できなくなったところで自分が魔法使いを仕留めるのだ。
失敗は許されない。自信はあるが決して気は抜けない。
ますます緊張感の高まる中、Zロリは凛とした声でGオンに告げた。
「いいか、Gオン!奴がおれさまに魔法をかけたら、すぐにおれさまにキスをするんだ!!」
これぞ(Gオンの気持ちを知ってか知らずか)
「王子様のキスで 魔法を無効化大作戦」
であった。
おわり。